2022年8月19日の「よみうり大江戸あんしんしんぶん」(第77号)に「自分で動いて身を守れる子に 『絵本』をキーワードに防災・減災教育を考えるフォーラム開催」という見出しの記事が掲載されていました。今回は、この記事をきっかけとして、子どもに対する減災・防災教育の問題について考えてみたいと思います。
上の記事では、たとえ小さい子であっても災害時に命を守る行動が取れるような防災教育の重要性を考える「自らが動き出す防災・減災教育を考える集い」(公益財団法人文字・活字文化推進機構主催、読売新聞社特別協力)が開催されたことが報道されています。このフォーラムの中で鈴木みゆき教授(国学院大学人間開発学部こども支援科)が「防災・減災教育は未来に向けたもので激甚化する自然災害の中でますます重要性が増していくと思う。子供たちが・・・・・地域の災害リスクを知り『自分だったらどうしよう』と考えられるようになってほしい」とのコメントがなされていますが、その通りであると思います。
子供に対する防災教育がどのような状況であるかについて、NHK「おうちで学ぼう!」のサイトでは「学校の『防災教育』が変わる 子どもたちに防災をどう伝える?」という記事では、「文部科学省の調査によると、小学校・中学校・高等学校で防災の指導をしている学校はほぼ100パーセント近くになっています。ただし、これには学校行事や学級活動の中の避難訓練も含まれていて、理科や社会科などの教科に取り入れて教えているところは半分近くにすぎません。」と記載されています。
江戸川区の子供に対する防災教育について見てみると、江戸川区公式サイトで、江戸川区教育委員会「教育目標・基本方針及び令和3年度教育重点施策」のページで「令和3年度教育重点施策」が掲載されおり、「教育目標及び基本方針」を実現するため、令和3年度の教育重点施策を以下のとおり定め、具体的な取組を推進します。」として、「 災害の発生に備え、危機管理意識と防災知識を身に付け、緊急時に適正な判断と実践的行動がとれるよう、防災教育の充実を図ります。」と言及されています。
また、「防犯防災だより(小学生・中学生向け)」のページでは、「自転車盗や不審者による被害などの犯罪を未然に防ぐ防犯情報や災害に備える防災情報を掲載する「防犯防災だより」を発行していることが掲載されています
江戸川区においては、台風などによる水害また首都直下地震の災害リスクが高いものです。子供に対する防災教育は極めて大切なことであると思います。今後も江戸川区において子供に対する防災教育を教育重点施策の一つとして、より進めていってもらいたいと思います。(筆者金井たかしのプロフィール)
自治体スクールコンプライアンス研究所 (東京都江戸川区)
弁護士 金井高志(金井たかし)
(江戸川区在住 弁護士 武蔵野大学[江東区]法学部・大学院教授)
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