私は江戸川区葛西地区の西葛西駅を使うことがよくあり、都バス新小21(新小岩駅前~西葛西駅前)によく乗りますが、その路線での棒茅場通りの途中で「小島」という名称のバス停があり、近くに「小島児童遊園」があります。また、西葛西駅から北に歩くと「小島町二丁目団地」があり、町会の名称で小島町会もあります。「小島」「小島町」という地名は、西葛西駅の北側の地域の地名で、1978年(昭和53年)に消滅していて、現在はありません。しかしながら、いくつかの場所などの名称で「小島」「小島町」という名称が残っています。そこで、今回はこの「小島町」の地名の由来について調べてみることにします。
江戸川区の公式文献である『江戸川地名の変遷とその集解』「四、江戸時代の小名(小字)について」「(三) 新篇武蔵風土記稿に記せられている小名(字)」では、「○桑川村 出戸、ワメ、中島、小島、十五面」という桑川村の記載の中に「小島」という小名(小字)が現れていることが紹介されています。
また、『江戸川地名の変遷とその集解』「五、江戸時代小字の類型的分類と小解」では、江戸川区内に「島という名のついた地名は十カ所に及んでいる。島とは、かぎられた狭、または締の意という。海沼地などの中心に現れている地、四面水にかこまれた土地のことである。」と記載されています。
この文献には、「小島」の地名の由来は記載がないのですが、その漢字からすれば、「小さい」「島」の土地であったことが推測されるわけです。
今回は、無くなってしまった「小島」「小島町」の地名の由来を調べてみたのですが、その由来について文献に特別な記載がないことからすると、おそらく文字通りの意味が由来であると推測されます。現在、西葛西駅の北側地域に島の面影は全くないもので、「小島」「小島町」については、だんだんその由来が分らなくなるものと思います(筆者金井たかしのプロフィール)
弁護士 金井高志(金井たかし)
(江戸川区在住 弁護士 武蔵野大学[江東区]法学部・大学院教授)
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