2021年9月28日に「江戸川区における『いじめ問題』への対策と相談窓口」として、江戸川区におけるいじめ対策のサイトをまとめていました。少し前の2022年10月28日に、日本経済新聞の「ネットいじめ深刻2万件超」の記事で、2021年度に全国の小中学校などで認知されたいじめが過去最多の61万5351件であったことが報道され、また、そのうちネットいじめの認知件数は2万1900件であることが報道されていました。そこで、今回は、ネットいじめについて書いてみたいと思います。
まず、文部科学省が発表したいじめの件数は61万5351件ですが、ネットいじめは2万1900件で、調査が開始された2006年度の4883件から4.5倍に増えています。SNS上のいじめは被害が顕在化しにくいものであることから、被害者の子どもを教師が早く見つけてあげて対処をすることを考えないといけないものです。
上の日本経済新聞の記事では、千葉県柏市が通報アプリを導入した事例(いじめを匿名で相談・報告できるアプリ「STANDBY(スタンドバイ)」について)が紹介されています。2022年度は小学6年生から高校生までの市立の約60校が利用していて、小中学生が1人1台持っているデジタル端末でも使いやすいようにしていて、これまでに通報・相談は累計で800件を超えていることが報道されています。
江戸川区では「インターネット健全利用促進条例」を制定しています。この条例については、2022年3月26日に「江戸川区でのネットのひぼう中傷対策の条例の制定」として記事を書いていますが、江戸川区にはこのようなすばらしい条例があることから、江戸川区には江戸川区内の小中学校でのネットいじめをなくすべく、通報アプリの導入検討を含めよりいろいろな政策を考えてもらいたいものです。(筆者金井たかし(高志)のプロフィール)
弁護士 金井たかし(金井高志)
(江戸川区在住 弁護士 武蔵野大学[江東区]法学部・大学院教授)
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